2024年08月09日

日本に存在する10種類の温泉の泉質について

■日本に存在する10種類の泉質
現在、日本の温泉の泉質は10種類に分類されています。全国各地で異なる効果を楽しむことができ、温泉には含有化学成分、温度、液性(pH)、色、匂い、味、肌触りなど様々な特徴があります。
温泉が療養泉の基準に満たない場合は泉質名はなく、温泉分析書に「温泉法上の温泉」または「温泉法第2条に該当する温泉」というように記載されます。
以前は、炭酸泉、重曹泉、食塩泉、正苦味泉、芒硝泉、石膏泉、緑礬泉など、「旧泉質名」が使われていましたが、昭和53年に環境省によって改訂されました。

①単純温泉
単純温泉は特定の成分が突出していない温泉です。無色透明で匂いも少なく、神経痛やリウマチ、疲労回復に効果があります。

②塩化物泉
塩化物泉はナトリウムやカルシウムを多く含む温泉で、保温効果が高く、関節痛や筋肉痛に効きます。海水の成分に似ているため、肌がしっとりとします。

③硫黄泉
硫黄泉は硫黄の匂いが特徴で、殺菌作用が高く、皮膚病やアトピーに効果的です。美肌効果も期待でき、観光地でも人気があります。

④炭酸水素塩泉
炭酸水素塩泉はアルカリ性で肌に優しく、老廃物を取り除く効果があります。美肌効果や切り傷、火傷の治療にも用いられます。

⑤硫酸塩泉
硫酸塩泉は硫酸成分を含み、血行を促進する効果があります。高血圧や動脈硬化、慢性皮膚病に良いとされています。

⑥二酸化炭素泉
二酸化炭素泉は炭酸ガスを含む温泉で、血行を良くし、心臓病や高血圧に効果があります。シュワシュワとした感触が特徴です。

⑦含鉄泉
含鉄泉は鉄分を多く含む温泉で、赤茶色の湯が特徴です。貧血改善に効果があり、女性に人気があります。

⑧放射能泉
放射能泉は微量のラドンを含む温泉で、免疫力を高める効果があります。神経痛やリウマチに効くとされています。

⑨酸性泉
酸性泉は強い酸性の温泉で、殺菌作用が高く、皮膚病や水虫に効果があります。肌が敏感な人には注意が必要です。

⑩含銅泉
含銅泉は銅を含む温泉で、消炎効果や殺菌作用があります。皮膚の傷や感染症に効果的です。

■結論:泉質を知り、健康と癒しを楽しむ
日本の温泉は多様な泉質を持ち、自身の体調や目的に合った温泉を選ぶことで健康と癒しを最大限に享受することができます。温泉を通じて、心身ともにリフレッシュし、豊かな時間を過ごしましょう。
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